公共社会学[2]少子高齢化社会の公共性

盛山和夫上野千鶴子・武川省吾編,2012,『公共社会学――少子高齢化社会の公共性』東京大学出版会

  • まえがき
  • 序 社会学再興のために 上野千鶴子
  • I 福祉社会の公共性
    • 1 グローバル化と個人化――福祉国家と公共性 武川正吾
    • 2「生存権」の論理における共同性――戦後日本における「権利」の言説 冨江直子
      • 1 「人権」と共同性
      • 2 新憲法の精神における「生存権
      • 3 復古的改憲論における「福祉国家」論
      • 4 階級国家論における「生存権」論
      • 5 日本近代をめぐる問い
    • 3コーポレート・ガバナンスにおける分配構成 高橋康二
      • 1 コーポレート・ガバナンスに関する社会規範
      • 2 データと変数
      • 3 株主重視の経営を支持しているのは誰か――クロス集計より
      • 4 株主重視の意見形成に影響を与えている要因は何か――回帰分析より
      • 5 株主重視の4要因
      • 6 規範意識と利害のねじれ
      • 7 コーポレート・ガバナンスのゆくえ
    • 4福祉国家とポスト福祉国家のはざまで――中国の福祉改革のゆくえ 金成垣
      • 1 福祉改革を取り巻く環境
      • 2 体制以降と単位体制の変化
      • 3 単位保障から社会保障
      • 4 〈福祉国家的な国家〉と〈ポスト福祉国家的な国家〉の錯綜
      • 5 21世紀の福祉改革における公共性
    • 5 後発福祉レジームにおける社会政策――韓国と台湾を比較して 李蓮花
      • 1 途上国における公共性と社会政策
      • 2 韓国と台湾の民主化
      • 3 韓国における組合方式の「全国民医療保険」の実現
      • 4 台湾における一元的な「全民健康保険」の実現
      • 5 皆保険から見た民主化,公共性と社会政策
      • 6 グローバル時代の社会政策
  • II 高齢化社会の公共性
    • 6 ケアの社会化と新しい公共性 上野千鶴子
      • 1 福祉ミックス論の系譜
      • 2 福祉トライアングル論から比較福祉レジームへ
      • 3 福祉多元社会論と官/民/協/私の最適混合へ
      • 4 参加型福祉
      • 5 「市民」か「住民」か
      • 6 介護保険NPO
      • 7 むすび
    • 7 ケアワークジェンダー平等と公共性 山根純佳
    • 8 介護と相続をめぐる公共性 阿部真大
    • 9 福祉におけるローカルガバナンス 朴姫淑
      • 1 福祉の「公的責任」縮小論をこえて
      • 2 福祉に対する公的責任に関する議論
      • 3 旧鷹巣町の福祉政策における公的責任の問題
      • 4 公的責任の再定義
    • 10 福祉NPOと市民参加――NPOは市民参加を促進するか? 山下順子
      • 1 NPOと参加
      • 2 NPOと組織構造
      • 3 福祉NPO組織の3類型
      • 4 福祉NPOが提供する参加とは
      • 5 意志決定過程への参加の意義
  • III 少子社会の公共性
    • 11 若者の格差――意識とライフコースからの考察 白波瀬佐和子
    • 12 人口減少社会の地域づくり 赤川学
      • 1 はじめに
      • 2 少子化対策は人口減少問題を解消しない
      • 3 経済規模は縮小するが,1人あたりの豊かさは減らない
      • 4 国土の均衡ある発展から地域間競争へ
      • 5 地域のブランド化の必要性とそのパラドクス
      • 6 人口減少社会・日本の構想に向けて
    • 13 ワーク・ライフ・バランスと働き方 佐藤博樹
      • 1 はじめに
      • 2 「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」
      • 3 働き方の改革とワーク・ライフ・バランス支援
      • 4 WLB実現のための3つのとりくみ
      • 5 まとめ
    • 14 仕事と家庭における公正――生活時間から見た国際比較 佐藤香
      • 1 日本人の長時間労働
      • 2 生活時間調査から労働時間を考える
      • 3 働き方の国際比較
      • 4 まとめにかえて