Stataでラグを取る――Lを使う,[_n-1]は使わない

Stataのページにも[_n-1]を使えばよいと書いてあるが,パネルの場合,[_n-1]を使うと大変なことになるので注意.

use http://www.stata-press.com/data/r14/nlswork
. list idcode year ttl_exp in 1/12, clean

       idcode   year    ttl_exp  
  1.        1     70   1.083333  
  2.        1     71   1.275641  
  3.        1     72    2.25641  
  4.        1     73   2.314102  
  5.        1     75   2.775641  
  6.        1     77   3.775641  
  7.        1     78   3.852564  
  8.        1     80   5.294872  
  9.        1     83   5.294872  
 10.        1     85   7.160256  
 11.        1     87    8.98718  
 12.        1     88   10.33333  
. gene lttl_exp=L.ttl_exp
(17,643 missing values generated)


. list idcode year ttl_exp lttl_exp in 1/12, clean

       idcode   year    ttl_exp   lttl_exp  
  1.        1     70   1.083333          .  
  2.        1     71   1.275641   1.083333  
  3.        1     72    2.25641   1.275641  
  4.        1     73   2.314102    2.25641  
  5.        1     75   2.775641          .  
  6.        1     77   3.775641          .  
  7.        1     78   3.852564   3.775641  
  8.        1     80   5.294872          .  
  9.        1     83   5.294872          .  
 10.        1     85   7.160256          .  
 11.        1     87    8.98718          .  
 12.        1     88   10.33333    8.98718  

. gen lag_exp = ttl_exp[_n-1] if idcode==idcode[_n-1]
(4,711 missing values generated)

. list idcode year ttl_exp lttl_exp lag_exp in 1/12,clean

       idcode   year    ttl_exp   lttl_exp    lag_exp  
  1.        1     70   1.083333          .          .  
  2.        1     71   1.275641   1.083333   1.083333  
  3.        1     72    2.25641   1.275641   1.275641  
  4.        1     73   2.314102    2.25641    2.25641  
  5.        1     75   2.775641          .   2.314102  
  6.        1     77   3.775641          .   2.775641  
  7.        1     78   3.852564   3.775641   3.775641  
  8.        1     80   5.294872          .   3.852564  
  9.        1     83   5.294872          .   5.294872  
 10.        1     85   7.160256          .   5.294872  
 11.        1     87    8.98718          .   7.160256  
 12.        1     88   10.33333    8.98718    8.98718  

Lのprefixを用いた場合は,yearを参照し,一期前のラグがとられている.そのため存在しない時期については欠損になっている.
[_n-1]を用いた場合,単純に一行上の値を参照しているので,一期前のラグもあれば(たとえば二行目),5行目のように二期前のラグもある.
これでは分析者が思い描いたようなラグは取れていない.

日本社会心理学会 春の方法論セミナー 統計的因果推論への招待 メモ

  • 大塚淳
    • Causation, Prediction, and Search
  • 林岳彦
    • 『交尾行動の新しい理解』
    • 周辺尤度,リスクー社会心理学,記述・断りの追求・予想・介入の違い(背反ではない),内的・外的妥当性
  • 星野崇宏
    • コンジョイント分析 部分効用に分解
    • 因果効果 それ単独の効果/処置群が処置を受けたときの値-処置群が処置を受けていないときの値
    • 回帰分断デザイン
    • 傾向スコアではlog{\frac{e(x)}{1-e(x)}}でマッチングすることが一般的
    • IPW: Rbins et al 1994, Rubin 1985
    • Doubly Robust: Robins and Bang 2005
    • より高度なマッチング Heckman et al 1998
    • Zが二値以外: Imbens 2000
    • 医学; Gum et al 2001 アメリカ医学誌
    • 社会:Bingenheimer et al 2005 science
    • Childケア:Hill, Waldfogel & Brooks-gunn 2002
    • 学力別学級: Condron et al 2008 Sociological Quarterly
    • SNS; Aral et al 2009 →Gupta et al 2013
    • 交際:Wagner et al Social Psychology & Personality Science.
    • アルバイト:Monahan et al 2011 child Development
    • 今日変量の群間差は消えるが,アウトカムの群間差は消えない
    • アウトカムに関連が強いが割り付けと関連が弱い変数を,アウトカムに関連が弱いが,割り付けと関連が強い変数より優先すべし.Imbens & Rubin 2014
    • Lin 2012 AJP グラフィカルモデリングはそんなに使えない
    • IV: Heckman & Navarro-Lozano 2004
    • ベトナム戦争 Angrist 1990 子ども Angrist & Evans 1998
    • LATE: Imbens & Angrist 1994, Angrist, Imbens & Rubin 1996
    • Bad theory: 解釈レベル理論,実感の一般化可能性
    • Stabilize weightなるものもあるそうだ

太郎丸本 3章のデータをSASで

/*データ入力*/
data datach3;
infile cards;
input score;
cards;
85
84
71
48
16
64
94
74
69
92
;
proc print;run;

proc means data=datach3;
run;
Data datach3; set datach3;
zscore=(score-69.7)/23.4143830;
run;
/*手で標準化*/
Data datach3;set datach3;
zscore2=score;
run;
/*PROC Standardで標準化*/
PROC STANDARD DATA=datach3 MEAN=0 STD=1 OUT=datach3;
VAR zscore2;
RUN;
/*二つを比べると?*/
PROC MEANS DATA=datach3;
RUN;

proc print; run;

大学生の時にTOEICで900以上とった人が教えるTOEICの点数がアップする勉強法(完全なる逃避)

TOEIC800点の大学生が教えるTOEICの点数がアップする勉強法を題材に.

完全な逃避です.他にやることはある.

わたしに中学・高校のころは英語は憎めないやつくらいの科目だった.かといって得意だったわけでは全然ない.
そんな人が大学に入った年の夏休みでTOEICで900点以上を取った流れを上の記事と対照させつつ書いてみたい.

大学に入るためにはある程度英語を勉強しなくてはならない.わたしは英単語や長文はある程度やっていたが,文法は苦手だった(依然として苦手).

個人的な感覚からするとTOEICはあんまり信頼性のある指標ではない(2016年1月からテスト形式が替わるようだが).
だから,TOEICで800点以上取ったといわれても,その人の勉強法が多くの人に当てはまるとは思えない.
かといってわたしが通ってきた道も万人に進められるわけでもない.

  • TOEICの点数をアップさせるための勉強法
  • TOEICの問題を解いてみない

TOEICの実際の問題を解くのは後回しでよい.基本的にTOEICで求められるのは,英文が一定のスピードで読め・理解できること,短いリスニングスクリプトを聞くことができて・理解できること.この二つを達成した後で,TOEICの問題演習をすればいい.問題演習は近道ではない.

  • TOEICのテクニックを習得するしない

TOEICには細かいテクニックは必要ない.もちろん問題形式にはなれる必要があるが,ごり押しで全部問題文を読み,全部問題を聞いても解けるようになって,ある程度英語ができるといえる.TOEICで細かいテクニックに頼っているようでは,英語ができるとは言えない.

  • TOEICには単語力が必要!

TOEICの英文を理解するためには一定の単語を知っている必要があるが,それを獲得するためにやらなければいけない単語集はTOEIC向けの単語集ではない.TOEFL向けの単語集である.TOEFL 3800のレベル3くらいまで分かれば十分.わたしは初めて受けたとき(はじめてのときに900以上だったのでそれ以降受けていない)に,"consolidate"という単語がわからなかった.これの意味するところはビジネス単語がわからなかったというよりも,基礎的な英語力が十分ではなかったのである.

  • リスニング練習はPodcastとアプリで!

これは賛同する.が,English as Second Language Podcastが☆1と書かれており,難易度が低いように見えるが,Podcastの重要性は難易度ではない.とにかく毎日適度なレベルの英語の音声に触れること.これが重要なのである.そこからすると,ESL podcastは適切な長さで,さまざまな題材に触れてくれるという点で非常にお買い得なポッドキャストである.ESL podcastはEnglish Cafeで,アメリカのさまざまな歴史などにも触れており,英語のバックグラウンドを知るのにも適切である.もう少しレベルが高いものを要求するのであれば,たとえばFresh AirやThe New Yorkerのpodcastがあるが,それらは内容が特定のものに偏っていたり,時間が長すぎたりと毎日聞くには帯に短したすきに長しである.ESLを毎日聞き続けるのがベストだと思う.
あとニュース系のポッドキャストはお勧めしない.一つ一つのトピックを理解するにはトピック毎の扱う時間が短すぎること,また習得したいのはニュースで話される英語ではなく,通常使われている英語だと思われるのでそういった点からいっても,ニュース系(BBC World Newsなど)は第一候補にはならないだろう.たとえば,通勤電車の行きでESLを聞き,帰りにWorld Newsを聞くというパターンなら分からないでもない.
わたしはこれに加え,Planet Moneyが好きなので聞いている.

  • -

ここまでで語られていないのは,リーディングの能力をどうやって伸ばしていくかだろう.リーディングを伸ばすためにはとにかく読むしかない.一番のお勧めはノンフィクションのよく書かれたペーパーバックを読むことである.毎日一定程度を読み,分からなかった部分に蛍光ペンを引き,それを調べるというものである.だが,これはかなり時間に余裕がある人でないと難しい.一つの案としては,無料公開されているThe New Yorkerの記事を印刷して,上記のプロセスをたどることである.まず記事が無料で手に入るため,手に入れるのにお金を使わなくてよい.次にさまざまなトピックがあるので,選ぶのが本を選ぶよりは簡便だろう.最後に,ある程度の長さがある記事があるので,それを選べば一週間で一つ記事を読み切るという使い方ができると思う.
ここで重要なのは,辞書を使いつつ,自分がきちんと理解できているかを把握しながら進んでいくことである.フィーリングでは英語は読めない.一ページ・一セクション読み終わったら,電子辞書・文法書を横におき,分からなかった部分を一つ一つ解決していくのである.読む時間よりもこのプロセスの方が2倍から3倍の時間がかかる.しかし,そのうちその努力は報われる.少なくとも5年程度は努力を続けてみよう.何か変わるはずだ.

ポール・シルヴィア,高橋さきの訳,2015,『できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか』(翻訳)

p.17
僕の場合でいえば,大学院生というのは自分たちの都合のよい朝9時からの時間帯に委員会の会議を設定したがる.でも,この時間帯は僕の執筆時間帯だ.同様に,ある運営委員会のメンバーだったときに,グループ全員が集まれる時間帯が,自分の執筆時間と重なっていたこともある.

ここの委員会comitteeはdissertation committeeでは?ちがうのかなー

p.69
臨床心理学者は,「negative moods(ネガティブなムード)」や「poor sleep(浅い眠り)」の乗った皿を運ぶ鬱状態の質時にも似た症状を呈する(present with)クライアントを抱えている.

これは原著だとpresent withが強調されている.そっちに力点があるのが翻訳になってしまうと少しわかりづらい.

p.107
相関デザインの場合は,平均,標準偏差,標本数,信頼区間,内的一貫性の推定値,相関行列を示す表を作成すること.

correlational designって聞いたことなかったけどあるのね.

『法廷に立つ科学』

日本語版への序文(原著者による書き下ろし)
まえがき
序文
・科学や法廷が技術革新や政治変化に直面した際にどう相互作用しているのか。
・法的に関連性のある科学的主張の表現形態? /viii the representation of legally relevant scientific claims
・私の法についての時代と人生を共にしてきた? xi /whose life has unfolded in tandem with my life in the law 時代とよりも時代とともにの方がいいのでは?私の法についての時代で切れてるように感じた。

1章 科学と法の交わるところ
・p.1 典型的な登場人物 p.2 distinctive actors 典型的の訳でいいのか?
・科学技術が人びとの日常生活において獲得した意味をどのようにかたちにするのであろうか?/どのようなかたちにするのであろうか or どのように形作るのであろうか。あと獲得した意味ではなくてacquireで現在形なので、「人びとの生活のなかで科学技術が得る意味をどのように形づくるのか」、というほうがいいのでは。
1.1真実か正義か?
・p.8 技術的製品 technological objects
・p.9 儀式化された法廷での発話形式を通じて a form of ritualized courtroom discourse 法廷での儀式化された発話という形式を通じて?発話形式?
1.2法的探求と科学的探求の文化
・注20(p.240) 転移ある→点にある the important point is
1.3裁判とテクノロジー・アセスメント
1.4法廷における科学と技術
1.5手がかりとなる諸問題
・This approach permits a more historical as well as comparative examination of the strategies that the legal system uses in constructing science and technology. このアプローチをとることで、科学と技術が構築されるときに法システムが用いる戦略について比較検討するとともに、歴史的な検討を行うことができるようになる。/科学と技術を構築する際に法システムが用いる戦略では?何によって科学と技術が構築されるのか?

2章変化する知識、変化するルール
・しかし,アメリカの産業は,競争が激化する世界経済のなかの立場の維持に必死である.そのため,行政の規制と不法行為責任は,司法に自由にアクセスしにくい国々に比べ,アメリカでは一見したところコストが大きくなっている.
原文:yet, as U.S. industry struggled to hold its own in an increasingly competitive world economy, administrative regulation and tort liability imposed seemingly heavier costs in the United States than in countries with less liberal access to the courts.
行政の規制と不法行為責任は,司法に自由にアクセスしにくい国々に比べ,アメリカでは一見より大きなコストを〔企業に?〕課してきた.
2.1製造物責任
2.2医療過誤
こうした知見によれば,科学技術政策の転換に司法が関与するにしても,その影響は,司法が法の修正をもはや積極的には行わなくなってからずっと後になってのみ現れうることが示されている.p.36 法への修正が実際の判決に大きな影響を与えなかったことを解釈する仕方として非常に興味深い.
2.3環境訴訟 E36
2.4連続性と変化

3章 法が専門性を構築する 42
・協力者として見てきた→協力者として当てにしてきた?

3.1専門家証人という文化
・Not every scientist is willing to decide between two rival theories, p.50次の2つの条件がわかったうえで,競合する2つの理論からどちらか一方を進んで選ぶような科学者ばかりではない./科学者がみな,次の2つの条件を知りながら,競合する2つの理論からどちらか一方を進んで選ぼうとするわけではない,
・注27 「意図の有無はわからないが」→「意図的であるかわからないが」Whether intentionally or not,
3.2対抗的科学の脱構築
・p. 53 科学の表象にかかわる/representationなのだが,ここでは表現〔のあり方〕とかそういう感じでは?
・p.54 ある科学的主張を真なるものとして確立するためには,人びとや方法論,インスクリプションと呼ばれる視覚的記録,そしてさまざまな道具(それ自体,社会的慣習を取り組んでいる)が織りなす複雑なネットワークと調和させなくてはならない.A complex network of people, methodologies, visual recordings or inscriptions, and instruments (which themselves incorporate social conventions) must be brought into harmony in order to establish scientific claims as true./これはネットワークがかかるのは人までではないだろうか?前文がnegotiations among members of relevant disciplinesで終わっているので,人びとの複雑なネットワーク,方法論,……が,科学的主張を真なるものとして確立するためには,調和した状態になくてはならない.(この訳もおかしいかもしれないが,元の訳はさらに日本語としておかしい.複雑なネットワークと何をちょうわさせなくてはならないのだろうか).
・p.55 確固たる態度さ/確固たる態度でOK
・p.58 どんな訴訟でも両側を見るべきであるという,法システムの持つ規範的な態度によってである/normative commitment to finding two sides in every case 「どんな訴訟にも裏表があるはずだ」という感じ?
・注46 「同僚とその内容との日常的合体」Common conflation of colleague and his substance 内容なのか?/化学物質の意味だろう.This incident underscores the common conflation of colleague and
his substance: the credibility of the proposal and of the proposer are identical. If the substance had the desired effect on the rat, T's credibility would have increased. p.202
・注52 「天井原則」は,あらゆる遺伝子座における対立遺伝子の頻度に関して,その最大値をすべての民族的部分母集団における頻度とし,最悪のケースを想定していた./「天井原則」は最悪のケースを想定していた,つまり……」とした方が分かりやすいのでは?最悪のケースがなんとなくしっくりこないが.
3.3司法の門番機能と専門性の再構築

3.4ドーバート判決以後の科学と法

3.5これからのために
・専門家証拠を使用する現行システムを構築する部分に変更をもたらすことは,/専門家証拠を使用するための現行システムのどこかしらに手を入れることは,くらいでいかが.Altering any component of the current system for using expert evidence